サンタクロースって、いつ来るのかな?・・・
Le père Noël ne viendra-t-il pas ?...

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クリスマスからお正月にかけてご馳走ぜめだったので、病気になったりしている人がたくさんいます。でも私たち兄弟は元気でお正月を迎えました。生まれて初めて迎えた新年です。

去年、と言っても先々週のことですが、近所のお兄ちゃんたちが教えてくれました。クリスマス・プレゼントをたくさん入れた袋を背負ったサンタクロースが、煙突から降りてくるのだそうです。
 
その話しを聞いてから、私たちは毎日暖炉の前で待っています。
 
サンタクロースというおじさんは、赤い派手な服を着ているのですぐに分かるのだそうです。暖炉の中なんかに入るから、洋服が燃えて赤くなっているのでしょう。

本当は、靴下を下げておくと良いとも聞いたのですが、私たちは靴下を持っていません。それで、サンタクロースが靴下のある方へ歩いて行かないように、こうして暖炉の前で待っていなければならないのです。


でも、ちっともサンタクロースは来ません。いつまで待っていれば来るのでしょうか?・・・ この国のサービスはいい加減なので、1月中旬くらいまでは辛抱強く待ってみようと思っています。


兄弟そろって煙突を見上げていたら、何年も前にあったというクリスマスの話を聞きました。

フランスの田舎であった出来事です。恋人の家に行って、サンタクロースのように煙突から降りて行こうと思いついた青年がいました。彼女をびっくりさせようと思ったのでしょう。

ところが、煙突に入ったものの、途中でひっかかって身動きもできなくなってしまったのです! 消防車を呼んだりしても青年を引きずり出せず、村中が大騒ぎしたそうです。きっと彼は太っていたのでしょうね。

私も大きくなったら、そんなことをして私にプレゼントを持ってきてくれる男の子が現れるでしょうか?

ネコなら屋根の上にも容易に登れるし、煙突にひっかかるほど太っていませんから、サンタクロースのように上手にやると思います。

でも、そんな馬鹿なことをしてみようなんて思うネコがいるでしょうか?!

フランスでは女の子が友達からプレゼントをもらったときには、お礼にキスをします(ブルゴーニュだよりには「フランス式挨拶の仕方」を紹介したページがあります)。

煙突から降りてきたネコなんてススだらけでしょう? そんな顔にキスなんかしたら、こっちまで真っ黒になってしまうではありませんか!


私だったらキスしてあげないと思います。お礼のキスもしてくれないなら、何のためにプレゼントするのでしょう?! 人間たちって、本当に考えが浅いんですね・・・。 ところでクリスマスにはご馳走が出ました。

前菜はスモークサーモンとフォアグラなど。魚は好きではありませんが、スモークサーモンは私の好物の一つです。

猫は魚が好きだというのは本当ですか? あんな頭や骨があるものをどうやって食べるのでしょう? 海が遠い私の地方では魚介類が高いので、めったに食卓にのりません。

たまに「猫は魚が好きなはずだよ」などと言われて食べ残しを出されると、困ってしまいます。グロテスクでおいしそうでもないし、第一、どうやって手をつけて良いか分かりません。そのまま残しておくと、翌日にはゴミ箱に入れてくれます。
 
メイン料理は大きなガチョウの丸焼きでした。昔のクリスマスには七面鳥も食べたそうですが、あれは大きいだけで、今では全然ご馳走ではないのだそうです。一番上等なクリスマス料理は、去勢して太らせた雄鶏「シャポン」というものだそうです。いつか味見してみたいです。

それから、私たちはサラダをパスして、チーズの盛り合わせを食べました。それからクリームたっぷりのデザート。

人間たちが長々と食前酒を飲んでいた間、私たちはダイニングルームでいつもの食事を食べたのでお腹はすいていなかったのですが、ご馳走がテーブルに並んだら食欲がでてきました。とてもおいしいクリスマス料理でした。


クリスマスは家族だけの食事でしたが、大晦日には人間の友達が大勢集まって賑やかにご馳走を食べていました。でも私たち兄弟には、いつものキャットフードしか出ませんでした。夜中過ぎにはダンスパーティになってうるさかったので、私は寒かったけど外に遊びに出ました。明け方まで音楽が鳴っていました。

クリスマスの方が好きです。毎日クリスマスだと良いのに・・・。

フランスのクリスマスについては、「ブルゴーニュだより」で紹介しています。
フランスのクリスマス 目次
続く 


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