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結婚式 フランスでは、役場が結婚式をあげてくれます。それが正式な結婚式。 華々しい結婚式ではありません。役場の部屋で(大きな町などには綺麗な結婚セレモニー専用の部屋があったりしますが)、法律的に夫婦として認めるという儀式。家族法典に書いてある夫婦の義務などを読み上げたりしています。 それでも親切なシステムだと思います。日本のように役場に届けるだけという味気ないものではなく、親しい人たちを列席させることもできます。披露宴をしなくても、「結婚した!」というケジメになりますから。 役場での結婚式のほかに教会でも式をあげるカップルの割合は4割。40年前には、8割近いカップルが教会で式をあげていたのですが。 結婚式が多いのは6月と9月。8割は土曜日に行われています。 |
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派手になってきた披露宴 愛し合っている二人が、法的に結婚するかどうかは問題がない風当たりと社会保障体制になっています。それでも結婚する二人、特に中年以降になっているカップルの披露宴に行くときには、盛大なパーティがしたいから結婚したのではないかと思ってしまうことがあります。 結婚披露宴は質素だった時期が過ぎて、派手になってきたということが、数年前からの傾向としてデータにも現れています。 数年前までは同棲の方が社会保障制度上で有利だったのですが(片親で子どもを育ているように扱われるので優遇されていた)、それでは不公平だということで法律が改正されました(1996年)。 そうなると、相続や寡婦保険などの面で結婚していた方が有利になる。そこで同棲カップルが次々と結婚式をあげました。長年一緒に暮らしていたカップルが披露宴をするのですから、「結婚おめでとう!」と言ってもらえるわけでもないので、派手なお祝いをしてみたくなったのではないでしょうか。 盛大なパーティと言っても、誰もがお金をかけるという意味ではありません。大勢の友達を呼んで大騒ぎするのがポイント。まず、誰でも呼んでしまうカクテルパーティがあって、夜もふけてくると限定した人を招待した披露宴へと以降するのが普通のパターン。 フランスでは、お城を貸しきってのパーティができます。予算がたくさんあれば、国宝級の、こんな城を貸切にできるのかと驚くほどの歴史的建造物で。普通の人でも、手の届く程度で1晩かりきれる城もあります。 披露宴は明け方揚げまで続きます。ごく親しいたちは、遠くから来ていれば宿をとって泊まって、翌日もみんなで過ごす。地方によっては、結婚披露宴が数日に渡ることもあるそうですが、日本の田舎では同じかも知れません。 結婚披露宴のときの平均招待客数は80人。支出の平均額は 12,000ユーロ(20万円たらず)。 フランスでは、新郎新婦がプレゼントして欲しいという品物のリストをつくって公開することが多く、これは「結婚リスト(liste de mariage)と呼ばれます。リストの平均金額は5,000ユーロ。6割のプレゼントはこのリストの中から選ばれています。 新婚旅行をする人も増加していて、旅行費の平均は1,900ユーロ。 |
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作成: 2005年2月 |
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