メフィスト編集長 (Méphisto)より

2003年の猛暑が終わって
Eté 2003

大変な暑さだったのです!

 2003年の夏の暑さは一生忘れないと思います。長生きしている人たちは、1976年の暑かった夏を思い出していました。そのうち、その時よりも酷くて、こんな暑さは100年ぶりだとも言われました。
 
 最高気温が40度前後などという日が続いたのです。

 毎日カンカン照りの天気なので、サングラスなしでは外出できませんでした!

 ボクは顔のサイズにあったサングラスを買ってもらいましたが、あり合わせのもので間に合わされてしまうような貧しい家庭もあったようです。

 キャンプをしたという便りも届きましたが、こんなに暑いと、テントの中の居心地も良くなかったそうです。

山火事で危ない目にあったネコもいました

 今年は、雨も春からろくに降っていません。それで、地面も草木もカラカラ。

 ここブルゴーニュでも、森に近い場所ではタバコのポイ捨てなどはしてはならないという通達がでました。家の庭で花火も禁止されました。庭の散水も日中は禁止されました(どのくらいの人が守ったかは知りませんが)。

 南フランスは、それでなくても夏には山火事が多いのですが、今年は特に危険でした。

 ある日テレビの前を通ったら、すごく大きな火事のニュースが出ていました。放火だったらしくて、犯人らしき人が逮捕されていました。消防士になりたくて志願したのに、拒否された人だったのだそうです。

 放火の魅力に取り付かれていた人だったそうです。消防士になっていたら放火しなかったのかな?・・・ それとも、もっと簡単にあちこちに火をつけていたのかな?・・・ ボクには分かりません。

 いつも火事とか地震とかの報道があるときには、何人の死傷者があったと報道されるのに、ボクたちの仲間の犠牲者のことが話されないのを不満に思っていました・・・。

 ところがボクが見たニュースの画面には、救助されたネコが映っていました。ヤケドして痛々しそうでしたが、助かったとのことです。良かった…。


日射病になった牛まで出ました!

 なんと今年は日射病になった牛までが現れたので、獣医さんたちが仰天したのだそうです。それも、続々と現れたのだそうです。

 そう話していたのは、うちに遊びに来た農家の人。穀物をつくっている人なので、牛には冷たいようなことを言っていました。牛は賢くないから、自分の頭のことを心配しないんだって。でも確かに、ボクたちネコは、ちゃんと日陰を選んで昼寝するようにしていましたから、日射病なんかにはなったりしません。

 その農家のおじさんは、放牧している牛には麦わら帽子をかぶせた方が良いのではないか言っていました。牧場によっては、日陰がなかったりしますものね。放牧されている牛たちのほとんどは牝牛ですから、おしゃれな麦わら帽子をつくってあげると良いと思いましたが、製造が間に合わなかったようです。

 農業には大きな被害が出ました。牧場の草も枯れてしまったので、放牧されている家畜には冬と同じ餌を与えなければならなかったのだそうです。



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