投書より

良い自動車教習所をご存知ですか?
La bonne conduite
メフィスト編集長 (Méphisto)様へ

 初めてお便りします。

 フランスでは、道路は立派に整備されていますが、その代わりに地方では公共交通機関が本当に少なくなってしまいました。遠くに行きたいときには不自由な思いをしています。

 運転免許がなくても運転できる車があるのは当然だと思います。私が住んでいるような田舎では、お年寄りがたくさん利用しています。スピードも出ないのに普通の乗用車と同じくらいの値段なのが欠点ですが。

 こんな無免許運転の車は交通量が少なかった頃に認められたので、今日では危ないから止めた方が良いという意見もありますが、自家用車がないと何処にも行けないところに住んでいる人は多いのです。

 先日、近所を散歩していましたら、車を運転している犬を見かけました。犬も運転して良いという法律ができたのでしょうか?

近づくと吠えるのでご注意ください!
 犬が運転して良いなら、私たちネコだって運転して良いのでしょうね。田舎に住んでいるので知らなかっただけなのだと思います。

 でも、私が見かけた乗用車は無免許運転車のモデルではありませんでした。どうせ乗るなら、私もお年寄り専用車ではなく、普通の車が良いと思います。

 運転免許は何処で取れるでしょうか? インターネットでも調べたのですが、情報は得られませんでした。ご存知でしたら教えてください。

 ところで私たちはアルコール飲料を全く飲まないので(ワインの産地ブルゴーニュに住んでいるポマール君でさえ、そう言っていました)、人間たちより安全運転するはずです!

 人間たちは、「フランスでは、死亡交通事故の3分の1は飲酒運転が原因だ」と聞くと、「3分の2は酒を飲まなかったのが原因なのだから、ワインを飲んでから運転するべきだ」などと言っています。

 そう言われると「なるほど確かにそうだ!」と思ってしまいますが、やはり酒を飲むと注意散漫になるので良くないと思いませんか?

 運転するときに飲んでもよいとされるアルコールの量は減ってきました。それに最近は内務大臣(右の写真の人)が治安維持を強化していて、飲酒運転の取り締まりも厳しくなりました。

 この年末年始のお祝い時期には、外で酒を飲むのが心配なために家で食事した人が多かったそうで、レストラン飲食店経営者たちは困っていました。

 でも、どんどん厳しくして良いと思います。

 それがエスカレートすれば、「飲むかも知れない」人間たちには運転させないようになります。そうなると、「絶対に飲まない」という保証がある私たちだけが安心して車を運転できるようになるはずです!
− チャレンジ精神が旺盛なネコより

 お便りどうもありがとうございました。

 犬は足が長いので良いのですが、ネコが運転免許をとれるかどうかはボクには分かりません。でも、やる気さえあれば大丈夫だと思います。ボクが知っている青年は、オートバイ事故で両足が麻痺して車椅子の生活になってしまいましたが、手だけで操作できる自動車に乗っていますから。がんばってください!

 教習所に通うのは大変なので、付き添い運転のシステムで習うのが良いのではないでしょうか? ご家族の中で運転免許を持っている人に頼んで、あなたの運転に付き添ってもらって学ぶわけです。どうせ教習場に行っても普通の道路の上で練習させられるのですから、わざわざ行く価値がないと思います。ただし付き添いになって運転を教える人には特別な免許がいりますので、それは調べてもらってください。

 ネコが飲酒運転をしないという保証が得られるかどうかは疑問です。実はポマール君の弟のロマネ君は、マール(ワインにしたブドウの搾り粕でつくるブランデー)を塗って熟成させるチーズが大好物なのです。そのうち、その話を書いてもらおうと思っています。

追記:
 ロマネ君がチーズについて語るページは、ここに入りました。ロマネ君のおしゃべりは3ページあって、始まりのページはこちらです。
ネコのおしゃべり編集部 メフィスト編集長

2003年6月


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