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Champagne
豪快にシャンパンをあけるサブレとは?
Sabrer le champagne


サブレであけたシャンパンのボトルです。これは失敗したときのもの。瓶の口が粉々に割れてしまいました。

きれいに切れたときの状態は下のようになります。

お祝いの席では、大きな音でコルクがあき、それが天井まで飛んで行くと、お祭り気分が高まります!

最も華々しくシャンパンをあけるには、「サブレ」と呼ばれる方法があります。

コルクを抜いてシャンパンをあけるのではなく、サーベルでコルクごとボトルの口を切り落してしまう、というものです。

ガラスがはまったままのコルクが飛び、切り落とされた口からはシャンパンが溢れだします!

ちなみにフランス語では「sabrer le champagne(シャンパンをサブレする)」といいます。名詞は「sabrage (サブラージュ)」。

刀でボトルが切れるはずはないですよね? でも、ちょっとしたコツがありまして、意外に簡単にできるのです。

でも、危険を伴います! もし実験なさるなら、このページに書いた注意などをよく読んでからなさってください。事故がおきても、サイト管理人はいっさいの事故責任をとりませんので、よろしく!



シャンパンの正式なあけ方は、こちらのページ

 サブラージュ(サブレすること)とは?

「サブレ」とは何か知らなかったとおっしゃるなったシャンパン・ファンの方、ご安心ください。フランス人でも知っている人は少ないです! これをできる人がよくパーティでご披露すると、みんなから喝采されています。

どんなものかは、ビデオをご覧ください。画面をクリックすると始まります。

よくご覧くださいね。ここに登場する男性はサブレの達人らしくて、あっという間にやってのけてしまいます!

お分りになりましたか? サブレ(sabrer)とは、サーベル(ビデオでは包丁らしい)を使ってシャンパンをあける方法です。

わあ、おもしろそう! と思われました?

でも、すぐにやってみよう、とは思わないでくださいね!!!

これは危険な遊びでもあります。下手にやれば、怪我をすることもあります!

サブラージュの方法や注意を書きますが、まずは、救急車が駆けつけた事故のビデオをご覧ください。

 専用サーベル

シャンパンをあけるサーベルとして売られるものは、こんな形をしています。


フランス随一の刃物産地ティエール
クロード・メゾルメ
シャンパンサーベル

ラギオール
シャンパンサーベル
スタミナウッド


クロード・ドゾルム シャンパンサーベル
* サブレの方法を日本語で説明しています

シャンパンサーベルは格好良いですが、お遊びでするだけでしたら、包丁でもできます!

ただし、この芸当が成功するか否かは、サーベルないし包丁にかかっています。専用サーベルでない場合は、刃が重くて、厚みのあるものをお選びください。

パン切りナイフは薄すぎるし、小さなナイフもだめです。がっしりとした肉切り包丁のようなものが適しています。握り手が重い包丁も良いですね。

刃物の切れ味は問題ではありません。というのも、サブレでは刃の脊の部分を使うからです。

 サブレする仕方と注意

コルクはとんでもないほどの勢いで飛びますので、ご注意ください。10メートルくらいは軽く飛ぶと思います。
また、失敗して、ボトルの頭ではなく、瓶が真っ二つに切れることもあります。

ガラスの切り口は凶器になるほど鋭い切れ方ですから、簡単に怪我をしてしまいます。十分にご注意ください! お子さんがいらっしゃるときは、ガラスの破片が飛んでくる方向にはいないようにするほか、ガラスの切り口に触ったりしないようにご注意ください。

また失敗したときの写真をご披露します。
稀なことではありますが、こんな風にボトルが粉々になってしまうこともあるのです。
これは、いつもはサブラージュを上手にやっている人がしたことだったので、大笑いになりました。


    

左: みごとにボトルが割れてしまいました。
シャンパンがもったいないので、ご主人は残ったシャンパンをグラスに注いでいました。でも、結局、ガラスの破片が入っているかも知れないので、このボトルは飲みませんでした。
右: 奥さんの方が、庭の石畳に散った瓶のカケラを集めているところ。

* サブレは動きが早いので、いまだに瞬間を捉えた写真を撮影できていません *


では、シャンパンのコルクを抜かずに、サブレする方法です。
(1) 栓が飛んだらすぐに飲めるように、シャンパングラスを用意しておきます。勢いよくシャンパンが流れ出しますので、のんびりしていられません!
(2) 冷やしたシャンパンのキャップと針金をはずします。針金は外さないのが正式なのかも知れません。
(3) まわりの人たちを遠ざけますコルクは瓶の口にはまったままで飛びますから、それにぶつかった人は大怪我をします!
(4) ボトルを注意深く見ると、瓶のつなぎ目のような線が縦に入っているのが見えます。その部分を上にしてボトルを持ちます。ここをサーベルでこするのがコツです。
(5) ボトルとサーベルを持ち、サーベルで瓶の継ぎ目をボトルの上の方向に擦ります。サーベルは脊をボトルの頭の方向に向け、刃は寝かせてします。動かしたサーベルは、コルクがはまっている厚みのあるところでストップします。
特に力を入れる必要はありませんが、素早くサーベルを動かすのがコツです。
(6) 上手にいけば、サーベルで一発こすっただけでもコルク部分を飛ばせます。うまくいかなかったら、(4) を数回繰り返せばできるはずです。
できなかったら、サーベルないし代わりのナイフが適当なものでなかった、という可能性が強いです。
(7) シャンパンが溢れ出ていますので、用意しておいたグラスに、すばやく注ぎ分けます。

写真で説明しているページ(説明はフランス語)が、こちらのサイトにあります。
こちらは針金は外さないでしていますね。これは上級テクニックを必要とするのではないかと思いますが・・・。


もう一つ、ビデオをお見せします。こちらはゆっくりしているので、失敗したとき、どんな風にサーベルを動かしているかが良く見えるのではないでしょうか?

Sabler CHAMPAGNE avec la Team (Version Longue) Uploaded by BouchyTV

無謀な人たちです! マンションのベランダでこんなことをして、もし通りかがりの人が下にいたら殺人ですよ〜!


もっと研究なさりたい方のために、
サブレを見せる他のビデオもリンクしておきます。

きれいにボトルの口が切れなかったときには、シャンパンの大半があふれ出てしまいますので、高級なシャンパンを使ってするときは覚悟が必要です。

サブレはシャンパンに限らず、スパークリングワインでも、シードルでもすることができます。つまり発砲性なら何でもできるはずなのですが、コーラのような飲料だとボトルが小さすぎてだめだろうと思います。

フランスでこれをする人は、何度も練習して上手になります。うまくいかないのは、技術だけではなく、サーベルにもよるし、ボトルの質にもよります。できないときは、あきらめましょう!

なお、サブラージュを実験されて怪我をなさっても、サイト管理人は責任をとれませんのでご了承くださいね!

サーブルドール騎士団 (駐日大使館)
2008年2月
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