レストランのシェフと森でキノコ狩り
La balade des champignons des bois


 野生キノコの産地にあるレストランに行ったら...

キノコがたくさん採れる地域で、キノコの料理を得意とするレストランに連れて行ってもらいました。ミシュランの1つ星くらいは持っているレストランだと思うのですが、シェフは全く気どりのない人で、お給仕までやってのけていました。

出された料理が美味しかったとシェフに話していたとき、森でキノコが採れる時期には、希望するお客さんたちのためにキノコ教室を開いているので来るようにと誘われました。

シェフと一緒に森にキノコを探しに行くのだそうです。最高でも、1回に20人くらいまでしか受け入れないとのこと。宣伝しているわけではなさそう。参加費は無料。つまり、気が合ったお客さんだけに声をかけている様子でした。

半年後に秋になったので電話してみると、キノコ教室が開かれる日を示してくれました。参加者が少ないので、この日の方が良いという勧めに従って参加。

10月の初めで、まだキノコは見つからない、と私の近所のキノコ狩りが得意な人たちは言っていたのですが・・・。


 まずは、キノコ探しから

朝、レストランに集合。私たちのように、前日からレストランに付属したホテルに泊まっていた人たちも何人かいました。

前日に採ったというキノコを見せてもらって、今はどんなキノコが採れるのかを学びます。それから、車の行列を作って森に向かいました。
いよいよ、これからキノコ探し!
ここならキノコがよく生えるだろうと分かるくらい、みごとにコケがむした森でした。分厚いカーペットの上を歩くように、ふかふかなのです!
ふと、気が付きました。

私たちは全員、キノコをとるようにカゴを持っていたのですが、シェフの方は、魚河岸などで使っているような発泡スチロールのケースを持って来ていたのでした。
それほどキノコは見つからないと思ったのですが、さすがに野生キノコの産地。たくさん見つかりました。

こんなところのキノコ狩りは楽しいと思います。でもシェフは、いつも森にキノコを探しに行っているわけにはいかないので、キノコを持って来てくれる地元の人たち20人くらいと契約しているのだそうです。

 レストランに戻って、収穫したキノコを判別

シェフは毒キノコでもなんでも採るように言っていました。それで、レストランの庭にある2つのテーブルを、毒キノコと食用キノコに分けながら、キノコの見分け方を勉強しました。

色々なキノコがあったのですが、食用と聞いて驚いたのは紫色のキノコ(右の写真)でした。

藤色が余りにもきれいすぎます。こういうのこそ毒キノコだと思ってしまうのですが・・・。

この紫色のキノコは、このときの森では取りきれないほどあったのですが、私は見たことがあったかどうか記憶にありませんでした。

レストランに戻ってからはキノコの試食があるとのこと。このキノコも食べてみることになりました。

書きながら見つけたキノコの見分け方を教えるサイトるサイト:
 Guide des champignons d'Europe occidentale

紫色のキノコの名前を忘れたので調べてみたのですが、はっきりとは特定できませんでした・・・。
似たようなのがたくさんあります。
やはり私は、このキノコを一人で採ることはないと思います。


 地元ワインの試飲

森のお散歩の後は、ホテルの地下にある試飲室で、地元のワインで喉を潤しました。

ちょっと変わったワインということで紹介されたのですが、私はその少し前に行ったイベントで実際に作っている農家の人から話しを聞きながら飲んだワインでした。

ワインの試飲をしながら、シェフはホテル・レストラン経営の苦労話しなどもしていました。食料品が値上がりしているけれど、レストランの料理の価格はあげることができない。幸いにもホテルで経営がなりたっているのだとか・・・。

試飲が終ってから、シェフが掘ったセラーも少し見学しました。レストランのワインのストックを見るのは、何となく楽しいものです。 
これが、シェフご自慢のセラーです。

森の多い地方にあるホテル・レストランなので、冬は閑古鳥が鳴くそう。それで、地下を自ら掘ってセラーを作ったのだそうです。そんなことができてしまうのですね・・・。このレストランに連れて行ってくれた友人は、このセラーを掘っているときに初めていったのだと言っていました。


 キノコの調理法を学んでから、試食

レストランの調理場に招き入れられて、私たちは忙しく昼食の準備をしているスタッフたちの邪魔をしながらキノコを料理するときのコツを教えてもらいました。
まず、この日は採ることができなかったトリュフ(セイヨウショウロ)の調理法。加熱したらだいなしになること。脂分と交わると香りが高くなることなど・・・。よくフォアグラの中に入れ込んだものが売られているのですが、これはトリュフが入っていることを喜ぶだけのもので、トリュフはだいなし!

トリュフを試食。それから、森で採った紫色のキノコも試食しました。おいしく調理されていましたが、飛びつくほどのキノコではありませんでした・・・。

試食が終ったところでキノコ教室は終わり。参加した人たちのほとんどはレストランで昼食をしたと思います。

楽しい1日でした。また機会を見つけて参加したいと思っています。
作成: 2008年11月
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